夜中からつづいた低気圧の「嵐」も止みましたので、これから散歩に行きます。お歳暮のシ-ズンなので、見つくろって、沖縄の兄宅へ贈答します。
しかし、考えてみると、沖縄で行う<贈答>というのは、「これ、ト-ト-メ-(尊い御前)に献上してください」という具合に届けるんですよね。「祖霊に召し上がっていただいてくださいね」・・・と。
こどものころ、よくお使いに行かされました。口上のセリフは、そのときしっかり親に覚えさせられます。
受け取る家の者は、お供えしたあとで、お裾分けに預かるという手順を踏みます。そういえば酒の口開けの一杯も、瓶を傾けてタラリと一滴、大地に。目に見えぬ何かに最初の一滴を献上します。それから飲んべえがいただくのが沖縄の宴会です。この宴会も、また「かたち」(形式)が決まっています。幕開けの演目が決まっているんですね。儀式化した「かた」にのっとって粛々とことが運ばれます。生活のすみずみに心法がゆきわたっています。