朝5時00起床
気温華氏62.6度、摂氏17℃
きょうは日曜日、カミュの「異邦人」を再々毒、毒にはまちゃった。(笑)つうわけでなく、なんだか気になったので。たしかペルシャ人が出てくるはずだとおもって、どういう扱いだったのだろうとふと、脳裏をかすめたので、再読ってわけ。
もしかして同作品でのペルシャ人のあつかいって、カミュのオリエンタリズムじゃないかなあと、思ったものだから。「異邦人」は植民地の宗主国、フランス人の意識でカミュが書いたのなら、ペルシャ人の作品での扱いは、西洋人のもつオリエンタリズムかも。当初、おいら、イスラムの中の宗派の違いがそういう「描き」かたになっているのかなあ、と読んできたが、待てよ、と急に思いついたわけ。ムルソーが事件を起こして殺害したのはアラブ人だった。ふと思ったけど、これって永山則夫みたいじゃん、とピンときた。ムルソーも、アラブ人がどんなアラブ人だったか、殺された人に関する情報にはまるで頓着しない、意識が向いてないというか、永山も、連続殺人を犯したが、殺された人への想像力をまるで欠いている。
そして見え隠れするペルシャ人。ムルソーくんはそれも描ききれない。
永山則夫にとっての<他者>と、ムルソー君の<よそもの>とは同じかもねという妄想。
たしかにムルソーと永山は、似ている、それはなぜか。そんなことがふっとまた連想されたので、こんどはサイードの「文化と帝国主義」をぱらぱら。と、まあ、そんな具合の一日でした。(笑)