去年の5月ごろ、憲法改正をやろうと秒読みに入った状態だったけど、それがむつかしいとなると、今度は「解釈」をかえて、九条をないがしろにしようと図ったり、そういう人事の強行に異論が続出すると、こんどは、秘密保護法案で、国民の知る権利をないがしろにして、憲法九条をなしにしようとか、憲法21条をつかえないものにしようとか、迂回路で、日本国憲法の改正と同じ効果を得ようとたくらむ。
そんな安倍政権ですが、つぎからつぎから悪知恵が、よくもまあ、出てくるもんだと感心する。頭が良いっつうか、悪い、つうか、けっきょく、<外交の幼稚さ>を、そんな悪知恵でカバーしようというんでしょうね。アメリカ大統領のオバマ氏と合えない、韓国大統領とも合えない、習近平氏とも、会見できない、という拙なさ。けっきょくアセアンをめぐったり、ベトナム、トルコなど行って外交をしているかのように見せながら、じつは、商社が、受注したプロジェクトのところばかり、出かけている。首相のトップセールスでなく、「日本首相をつれてきたよ、大規模開発やろうね」という、経済界の、お膳立てに乗っているだけ。
経済界は政治家をまきこんで「ニポン国株式会社」を模索し、政治家は、ふんふんと、国民国家をつぶしていく。こう考えると、あれだね、安倍氏の憲法改正も、秘密保護法も、経済界の最大利益をあげるために優先して動いている印象ですね。だってTPPだって秘密主義でしょう。会社なら役員だけでものごとを決めて上位下達でいけば、効率がいいという、そういう発想。民主主義も、もちろんない。国民主権より、売り上げ優先。
どっかの国に似ているよね。独裁体制でありながら企業活動がしやすい国。シンガポールつったっけ。上海つったっけ。悪知恵の発想が働くというのは、そういう「経済脳」から出てくる。すべては「金」のため。欲望が、すべてに優先する。なので、国も売る、戦争もする、国民のセフテイネットも破壊する、そういうのが「普通の国」つっわけよ。欲望資本主義の国。
ところで、つぎつぎと迂回しながら悪知恵がでてくるのは、壁があるから迂回するわけ。壁っていうと「美国」のこと。憲法をつくったのも「美国」だというし、秘密保護法をつくれといってるのも、「美国」であるらしい。安倍首相の「美しい国」とみごと一致している。
ところがその「美国」においても、大統領とあえない状態。トップ同志が会見さえ出来ない状態なのに、美しい国が壁になっている。それはなぜか。オバマ氏とは異なる勢力がいて、それが「美国」ということなのだろう。丸坊主の元長官とか、大使とか、よく官邸に出入りしている人々がニュースになって報道されている。ここでもやはり上位下達の仕組みなのだろう。欲望資本主義がかっぽしている国。