資料引用:おもいつき
見出し:二本分か
正月から三島由紀夫(平岡公威)氏の作品を読んでいる。なぜ、かれが戦争に行かなかったのか、それをめぐって資料をよむと体が弱かったから、と学説的に納得している。
わざわざ本籍地にでむいて徴兵検査を受けているのは、親の指示だそうだ。
別の資料では、幼いときから王朝文学に親しみ、女性的に生きてきたとある。かれの伝統が日本文化になざしていたことは推測できるし、かれが川端康成に親しんだのも書物の記すところだが、彼の伝統とは何だろうか、作品を読みながらすこし疑問に思った。だって彼の小説は、近代フランスの小説そのものじゃないですか。
日本文学の伝統と、フランス小説の成り立ち、それが、どうその後の彼の行動と結びつくのか
わからない正月でした。三島の決起の遠縁となった国会議事堂前の、目立たない作業現場で自決した佐藤なんとかさん、かれの遺書を読んでも、最初の4行と、そのごの5行目からの文章とでは飛躍しちゃっているし。よくわからない。
そんなところでした。曖昧な二本です。ことしも、ま、文学的にスタートしました、よろしく。